2021.09.24
ストーリー
AI inside が目指す未来とは、エッジコンピュータを提供する理由
AI inside は、AI inside 独自設計のエッジコンピュータ「AI inside Cube」シリーズの最高スペックマシンとして「AI inside Cube Pro」を2021年9月より提供開始しました。
AI inside がAIが隅々まで拡がった社会の実現を目指す上で、誰でも簡単にAIを作り・使えるプラットフォームを構成する重要な要素の一つである「AI inside Cube」。AIサービスを提供する企業として、ソフトウェアに限らず自社でエッジデバイスをデザインし提供する理由と、AI inside がそれによって目指す未来をお伝えします。
注目を浴びる「エッジAI」
AIを動かすための主な環境は、クラウドコンピューティングとエッジコンピューティングがあります。クラウドコンピューティングは、その名の通りクラウド上で学習や推論を行うことで、クラウドAIはクラウド上でAIを動かすことを意味します。エッジコンピューティングは、端末の近く(エッジ)で処理を行うことです。エッジコンピューティングでAIの学習・推論を行うことをエッジAIと呼びます。
AIの学習には、大量のデータを処理する必要があるためクラウドでの利用が主流でしたが、近年では、エッジAIコンピューティング市場は、2025年度市場予測(2019年度比)は565億円(4.2倍)とされるほど、活用機会の拡大が期待されています。*出典:富士キメラ総研「2020 人工知能ビジネス総調査」
その背景には、個人情報など機密性の高いデータの取り扱いの観点から、外部へのデータ提供やクラウドへのアップロードができない企業・団体でも、エッジAIであればデータが活用できることや、データをクラウドに送信してから応答を待つ必要性がないなどのメリットが挙げられます。
ビジネス変革を起こす、内製化の必要性
企業がAIを開発・導入する際、AIベンダーや開発会社に学習データを渡し、AIモデル開発を委託し、開発されたAIをもとに実証実験を行うケースがほとんどです。これは、AIを学習させるためには、ハイスペックなマシンが必要であること、またユーザがその設備や技術を持っていないことなどが主な理由でした。
しかしながら昨今は、企業が更なる価値創出としてビジネス変革を起こすために、AIを含むICT技術を活用したスピード感と合理性のあるDX推進が求められています。外部の企業へ委託してAIを開発するというスタンダードのままでは、スピードや対応量に課題が生じてしまいます。これらに対応するため、企業は自社内にAI開発・運用ができる体制を構築する必要性が高まっています。
誰でも簡単にAIを作成・運用できる環境
今回提供を開始したシリーズ最高スペックの「AI inside Cube Pro」は、これまでクラウドでの学習が主流だったAI開発に対し、AIの学習と推論が自社内で完結できるエッジコンピュータです。
AIの学習と推論を自社内で完結、シリーズ最高スペック「AI inside Cube Pro」をサブスクリプションで提供開始
また、「AI inside Cube Pro」の発表と同時に、ノーコードで高精度なAIモデル開発ができる「Learning Center」をオンプレミス環境での提供も開始しました。
ノーコードで誰でも簡単にAIが作れる「Learning Center」のオンプレミス提供を開始、現場主導のAI開発・運用の内製化を支援
「Learning Center」を「AI inside Cube Pro」で活用することで、自社内でAIを作る方法とそれを自社内で動かす環境が揃い、ネットワーク環境も含めた現場担当者主導の“AI開発・運用の内製化”を実現することができるようになりました。
プログラミングなどの知識がない業務担当者であっても、現場の課題やノウハウに合わせて、AI開発・効果検証・追加学習(アップデート)を自ら行うことができることが最大の特徴です。
AI inside が目指す未来:AIが分散的に生まれる社会
AI inside は、自社でエッジコンピュータをデザイン・提供することで、環境に左右されない“誰でもAIを学習させる環境を持つことができる”新しいスタンダードの形成を推進しています。クラウドやエッジの特徴や制限を意識することなくAIの学習・推論を可能とすることで、これまで活用できていなかったデータを活用することができるため、新たなAI活用の可能性が高まります。
AI inside は「誰でも簡単にAIを学習させられる」環境を提供することで、多くの人々が自身のクリエイティビティを発揮し、多種多様なAIが分散的に生まれると考えています。AIが隅々まで拡がった社会を目指すAI inside は、引き続きUI/UXに優れたAIプラットフォーム・サービスを提供してまいります。